【演劇】遊園地再生事業団『ニュータウン入口』2007.9.28遊園地再生事業団『ニュータウン入口』
2007年9月28日(金) 19:00〜 シアタートラム
遊園地再生事業団、初見。2005年の『トーキョー/不在/ハムレット』は、チケットは買ったのだが、事情があって見られなかった。宮沢章夫の作・演出作品は、昨年『現代能楽集III 鵺/NUE』を見ている。若松武史、田中夢、上村聡とキャストも3人重なっているが、あれは一応世田谷パブリックシアター制作なので、遊園地再生事業団としての正式公演は、これが初めてになる。
上演時間2時間20分、かなり退屈した。これが映画だったら、確実に途中退場していたところだ。事前の情報で難解な作品だとわかっていたので、ある程度の覚悟はしていたが、これは難解と言うよりも表現方法の失敗だと思う。
ソポクレスの『アンティゴネ』をベースにしながら、神戸連続児童殺傷事件と、それを引き起こしたニュータウンの日常風景、遺跡捏造事件、ユダヤ人のイスラエル入植やパレスチナ問題まで、様々なモチーフが盛りだくさん。そこで描かれるものは、非常におおまかに言えば「均質性」と「異物性」の問題だろう。『ニュータウン入口 または私はいかにして心配するのをやめニュータウンを愛し土地の購入をきめたか』という長い正式タイトルも、それを物語っている(もちろんキューブリック映画のパロディタイトルである)。
しかし、ニュータウンも、アンティゴネも、酒鬼薔薇も、パレスチナも、ただそこに無造作に提示されるだけで、モチーフ同士の有機的なつながりはほとんど見られない。全てが頭でっかちな情報の羅列に終始している。モチーフはあれどもテーマは無しといったところか。元々明確なストーリーや構築された思想を語るつもりなどなく、様々なイメージを、現代美術のような手法でコラージュ的に見せたかったのかもしれない。だが、作家の意図はどうであれ、そこに演劇としての愉楽を見いだすことは不可能だ。
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