LOUDNESS 259

久しぶりに「VOW WOW」のことを思い出した。
確かにいいバンドだった。いや、いいバンドすぎたと言うべきかもしれない。破綻のない構成と破綻のない演奏。
当時、音楽評論家は、VOW WOWを絶賛していた。
若いHetal Kidsが、LOUDNESSをはじめ、Earthshakerや44MUGNUMなどに夢中になり、VOW WOWを省みないのが苛立たしかったのかもしれない。
音楽評論家の中には、VOW WOWを賞賛するあまり、他のバンドをコキ降ろしていると受け取られるような文章を書く人もいた。
自分の応援するバンドを、コキ降ろされて、いい気分なわけはない。
ひいきの引き倒しとは、このことだろう。
その為もあり、当時、VOW WOWに関しては、どうしても、一歩引いて見ていた。
VOW WOWのことが、本当に好きになれたころ、すでにVOW WOWは解散していた。

久しぶりに、「CYCLONE」のライナーノーツを読んでみた。
大野祥之氏によるものだった。
一部を抜粋すると、
 そんな彼らが再び王座についたことを確信させられたのが、84年10月10日に日比谷野外音楽堂で行われた「Japan Heavy Metal Fes.」だった。マリノ、X-RAY、MAKE-UP、アースシェイカーといった現在のヘヴィ・メタル・シーンを代表するバンドたちに続いて、最後にステージに現われた彼らの姿は、今も脳裏に焼きついている。
 名曲「Beat Of Metal Motion」のエンディングで、VOW WOWの特徴でもあるブ厚いコーラスが日比谷の闇に消えた時、野音を埋めつくした3,000人ものキッズは、拍手や歓声を忘れ、ただ「ホーッ」というタメ息を口からもらしたのだ。
 本物の深い感動と出会った時、人は言葉すら忘れて立ちつくすものだが、3,000人を超える人間が同時に深い感動を覚えるなどという現象に出会ったのは初めてのことだった。
とある。
あの日、日比谷野音にいたわたしの感想から言うと、あの日の主役は、やはり、Earthshakerだった。
あの日集まったメタル・キッズ達の目当ては、どう見てもEarthshakerだったはずだ。
VOW WOWが終わった時に、拍手や歓声がなかったのは、単に、VOW WOWが若いメタル・キッズに受け入れられなかっただけのことだと思う。
確かに、VOW WOWには、本物の風格があったかもしれないけれど、キッズの望むものは、風格よりも、勢いだったのだから。

あれ

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音楽
2009/06/13




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