インターネットを使った形態新しい環境は新しい可能性を含むと同時に、それまでの可能性を排除することがある。しかし、従来の在り方ができる限り保たれるようにしようとするならば、インターネットを音楽の舞台として用いる場合、その前提となる条件として考えられるのは、まず以下のことであろう。すなわち、ローカルエリアと違い、複数のコンピュータが遠隔に位置することから、コンピュータを操作する演奏者の全ては同じ音を共有しているということが、プログラム上で実現されていなければならないということである。それによって、各演奏者はこれまでの音楽と同じように、アンサンブルの一員としての役割を果たすことができる。
理想的なコラボレーションの状態を考えると、インターネットを介してアンサンブルを構成する個々の演奏者がプログラミングの技術を持っていて、各々のプログラムを自ら作ることができれば、従来のラップトップ・アンサンブルと全く同じ形態が可能になるだろう。しかし、その際に気をつけなければならないのは、1台のコンピュータが行なう処理は自分のプログラムだけではなく、他のメンバーのプログラムも含まれるということである。そのため、ネットワークを用いない場合よりも、個々のプログラムにより実現可能な範囲は限定されることになる。
その一方で、インターネットを利用したアンサンブルの環境としてより一般的なものと思われる形態は、全ての演奏者が同じプログラムを使うものであろう。そこにおいては、全ての演奏者に対して同じだけのことが可能なこととして提供される。John Bischoffの"Aperture"(http://crossfade.walkerart.org/brownbischoff2/aperture/index.html, 2003)とChris Brownの"Eternal Music"(http://crossfade.walkerart.org/brownbischoff2/eternal/index.html, 2003)が、その例として挙げられる。
これらの作品は、JSyn(http://www.softsynth.com/jsyn/)とTransJam(http://www.transjam.com/)を用いて作られており、ウェブブラウザ上に演奏のためのインターフェイスが用意される。「作品」とは言っても、音楽として完成された形が既にあるわけではなく、ウェブサイト上にアップロードされている間は、誰もが自由に演奏者として参加できるようになっており、その意味では、固定されたアンサンブルよりも、インタラクティヴな音響彫刻に近い形態であると言える。
SuperColliderを用いる場合は、ウェブブラウザに依存すること
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