左手首骨折の巻<承>改めて手術前の私の左手の状態を書いておきますと、5本の指全体が痺れていたのが小指だけになったものの左手ではしっかり物をつかむことができず、手首あたりは変形してて腫れてました。
このまま骨がくっついてしまったら右手しか使えなくなる、いくらリスクがあろうともこの状態より絶対マシだと思ったほどです。
左腕をだらりと下げていると血液が鬱血するような鈍い痛さを感じるので、起きてる時は左腕を三角巾で吊り、寝てる時は腹の上か身体の横の物の上に置いてました。
トイレは余裕を持って行かないと大変ですし、パンツを右手だけであげるのは一苦労ですし、右手で食べると犬食いになりますし、袋の封は切れ目が入っていても開けられませんし、一番困ったのはタオルなどが全く絞れないなど不便でなりませんでした。
入院3日目の水曜、手術日は、朝食を半分だけにさせられ、看護師の心配を振り切ってシャワーを浴び(2日間もギプスで上下覆われると垢も溜まるさ)、人生初めての点滴(点滴液は生食液みたいな組成、おお生食ってERみたい!)を受ける準備をします。
横たわると看護師が右腕の手首に近いところで静脈に針を刺して点滴液のチューブを接続すると、重力によって私の身体に点滴液が入ってきます。
何も感じないことにちょっとがっかりしながら、歩いていいと言うので点滴液のボトルと一緒にぶらぶらしてました。
昼食もないので点滴を引きずりながら暇つぶし、手術着も来てじっと待ってました。
ところが、開始時刻がずるずる延びて、と言うか時刻は告げられていなかったのですけど、16時前にやっと手術室に入りました。
ひんやりした空気と金属の壁、床、天井、ちょっぴり身構えちょっぴりわくわくしました。
この手術室が古いながらも頑張って新しい設備に更新しているもので、古いところはつい最近観た”孤高のメス”を思い出しながら、スニーカーを脱いで靴下のまま手術台にあがって横たわります。
小さな音量で音楽が流れていて”NIP/TUCK”みたいじゃんと興奮しながら待ちます。
ふたりの看護師が着々と準備を始め、執刀する担当医はリラックスして喋ってます。
任せて大丈夫だなと私の勘が言います。
左腕側が仕切られて覆われて私の視界から消え、腹の上をチューブが通り、レントゲンモニターが右側に置かれます。
麻酔は腕を走る2本の神経を局所麻酔するもので、担当医は脇の下の神経を探り、私が指にビリっと感じるのを待ちます。
このビリっが大切でして、それを的確に教えないと手術時間が延びて医者も疲れてしまいます。
私の手術が延びた訳も、前の患者の麻酔に手間取ったようなことを担当医は喋ってます。
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