小さな国の大きな決断―ドミニカ大使会見記―

小さな国の大きな決断
―ドミニカ大使会見記―

ドミニカという国がある。サミー・ソーサやアリ・ロドリゲスなどのメジャーリーグ屈指の野球選手を輩出している「ドミニカ共和国」ではない。「ドミニカ連邦」である。イギリス連邦に属する1国であり、「ドミニーカ」と発音する。滝、湖、温泉が多い風光明媚な島で、「カリブ海の自然の島」と称えられている。南カリブ海に位置し、面積は、790平方キロメートルで佐渡島より少し小さい程度。人口は、7万5000人の小国である。

 
 この小国が、昨年1月、世界の注目を浴びた大きな決断を行った。米州ボリーバル的統合構想(ALBA)への加盟を発表したからである。ALBAとは、北の巨人、米国が進める米州自由貿易圏(ALCA=FTAA)に対抗して、2004年チャベス大統領によって提唱された地域統合構想である。域内で、自由、平等、互恵、相互補完、連帯の精神にもとづいた貿易、経済、金融、政治統合をめざすものである。昨年1月までは、キューバ、ベネズエラ、ボリビア、ニカラグアの4カ国が加盟国であったが、これらの国の指導者は社会主義への志向をもった人々であり、その限りでは、ALBAは、特別な国々の集まりであるとみられていた。

 ところが、ドミニカが加盟を宣言したときには、カリブ海の1小国が、ALBAに加盟することは、即、米国との関係が冷却し、敵視政策を受けることになるだけに、世界で大きな関心を呼び起こしたのである。加盟には並々ならぬ決意と揺るがない外交政策がなければならないし、その国内政治も革新的なものがあるはずだ。そう思って、キューバを訪問した際に、ドミニカを訪問したいと思ったが、直行便もなく別なカリブ海の国に一泊しなければならない。そこで、次善の策として、キューバに最近開設したばかりのドミニカ大使館を訪れた。

 トーマス・クラークソン大使は、51歳、1983年留学生としてキューバで勉強して以来、キューバ人女性と結婚し、滞在は26年になる。ドミニカ労働党のルー

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ラテンアメリカ分室
2009/06/25



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