フィデル・カストロ前議長の健康と米玖関係

フィデル・カストロ前議長の健康と米玖関係

 先週の9日頃からカストロ前議長(以下フィデルと略称)の健康状態についていろいろ取りざたされ、いろいろな憶測が流れている。筆者にも新聞社やテレビ局から質問が来ている。関心が大きく広がった発端は、11日のAP電が同日のチャベスの「こんにちは、大統領」での発言を報道してからであるが、いわゆる「西側外交筋」では、その2-3日前から、カストロ前議長の病状悪化説が流れていたようである。
チャベスの言及はこういうものであった。
「あのフィデル、街路や国民の間を早朝であっても制服を着て、人々と抱擁していた彼は、再び戻らないであろう。記憶の中に残っていくであろう。フィデルは、肉体的な生命を越えて永遠に生きているであろう。フィデルは、飛行機の入口までわれわれを連れて行ってくれ、抱擁を交わした。なんという思い出だろう。それが最後であった」。

 この発言から、フィデルは、死亡したのではないかとの風説まで各国に流れていった。筆者は、この種のいわゆる流布説に加わって憶測を表明する習慣はもっていないが、問題が広く関心を呼んでいるので、ここでは憶測による見解ではなく、この問題を分析する筆者のポイントを紹介しておきたい。

① 先ず、キューバ政府は、重大なことは長期間は隠さず、最小限度の事実のみを発表するということである。
② 第二に、キューバ政府は、指導者の健康状態を、対米関係から、恒常的には発表しないということである。

 ①の点では、2006年7月31日、キューバ政府は、フィデルが腸の手術を受け、手術の結果から職務の継続が無理となり、ラウル・カストロ(以下ラウルと略称)副議長に(1)党書記長、(2)軍最高司令官、(3)国家評議会議長・閣僚評議会議長の権限を一時的に委譲したと発表した。この声明では手術の日は発表されていなかったが、実際は7月27日にフィデルは、腸の手術を受けていたことが翌年の1月になって外電で判明した(AP, AFP, 07.01.17, Reuters, Xinhua 07.01.31)。

 手術の詳細は、翌年の07年1月15日、議長を診察したスペイン人医師が、スペインの有力紙「エル・パイス」に語って始めて明らかとなった。それによると、「フィデルは、少なくとも3度の手術の失敗で、腹部の合併症を起こしており、病状の見通しは『極めて深刻』と報じた。また、「フィデルは06年の夏前から憩室炎と呼ばれる腹部の持病が悪化し、腸内の炎症と大量出血を招いた。1回目の手術では、腸の一部を摘出し、大腸と直腸を結合する方法が取られたが失敗し、炎症が拡大。新

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国内政治
2009/01/17



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