☆第4章 最後の夏休み☆ 第24話目次へ
From: 成田
Subject:
電話できますか?
混乱と後悔と興奮。
そんな物たちに包まれて、
私は私の立っている場所すらわからなかった。
別にどうということもない、いつもの家の玄関。
続けてきた、成田さんのメールを読んで、
咄嗟にリビングでPCの前に座ってるタカキへ言う。
「ちょっと煙草買ってくる」
背中でわかる。タカキは少し不機嫌だった。
明け方帰ってきて、顔も合わさずに会社に行き、
戻ってきてこんな時間まで寝てる私。
どう考えても尋常ではない。
でもそれも多分もうおしまい。
「気を付けて」
こっちを向かないまま、棒読みのように言った。
私はビーチサンダルをつっかけて表に出て、
万が一タカキが探しに出てきても、絶対に通らない
コンビニとは逆方向の道へ行く。
歩きながら成田さんへ電話をした。
「もしもし」
すぐに出た、声は穏やかだった。
穏やかすぎるくらい。少し眠そう。
「どうして?」
私は聞いた。
ずっと僕のそばにいてください。
そう言った。この人は。
それだけは嘘ではないと、そう思っていたのに。
たとえ何の関係もない、ただの知り合い同士になったとしても、
いつもいつも、私の見えるところに存在している、
そう信じていたのに。
あれだけのことをしでかして、私はまだそんなことを嘆く。
何をしたとしても、
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