リキ物語 第9話 てん と リキ
今リキが、マムシらしき蛇に噛まれてからちょうど一年後、同じ宮川上流へ行きました。リキは1歳と5ヶ月、立派な青年になっています。
今リキは博多で生まれました。リキの母犬は、リキたちを生むためだけにドイツからやって来たそうです。見に行った時、確かに日本語は通じないようでした。今リキの実家は、元は端正な日本庭園であったらしき所に、犬が走り回っても怪我をしないようにとの配慮でしょうか、砂が敷き詰められていました。納屋を改造した、シェパード飼育室がいくつかありました。何組かの母子が過ごせるようになっています。
私の元同僚に小倉出身の医者がいます。学会で博多に行った時、その同僚の出身大学の後輩たちと飲む機会がありました。 蛇皮線を抱えて踊りまくっている医者がいたり、先輩のお医者様の背中に馬乗りにまたがりハイードードーと走っている、若くて、すごい美人の女医さんがいたり、後で知る事ですが、その人たちがとっても優秀なお医者さまであったり、圧倒された事がありました。その中のちょっとハンサムな青年を紹介した時の言葉が「こいつシェパードに似ているでしょ、こいつ兄弟は全員シェパードなんです」。シェパード君の父上は、お医者さまとしても有名な方ですが、シェパードのブリーダーとしても、とっても有名な方だそうです。
にリキが、リンパ肉腫で若死にした時、すぐに、さんリキを飼う事を考えていました。いちリキからにリキへの時も同じですが、すぐに同じシェパードが来る事により、ヒト側の感覚は完全に連続してしまうのです。もちろん、3匹の個体は別々である事は間違いありませんが、私の中では、いちリキ、にリキ、さんリキは、完全に連続して存在しています。
二人のクローンの女性と恋に落ちたら、もしかしたら、同じような感覚を抱くのかも知れません。クローン人間がまだいなくて良かった良かった。
今リキは一人で全日空に乗って伊丹にやって来ました。迎えに行ったとき、大きく深呼吸をし、フーと言いました。とっても不安で、そして安心したようでした。今リキが大きいくせに、どこか寂しがりやなのは、全日空に載せられた記憶から来るのかも知れません。
母親ドイツ犬の今リキですから、ふつうの日本産のシェパードより、遥かに大きく育ちました。1歳と5ヶ月ですでに40Kgを越えていました。今リキの現在の体重46Kgです。
さて、宮川上流です。片側絶壁の鎖場を通らねばなりません。既に、高い所を通る訓練は行っていましたから、まず大丈夫ですが、念のためハーネスとザイル代わりのリードを付けました。犬用のハンクスは、40kgには心もとないので、登山用のカラビナが付けてあります。でも、本当に40kgリキが落ちたら、絶対に確保はできないだろうと
(1/4) 次»
コメント(0)|コメントを書く
カテゴリー一覧
最近のコメント
このブログを友達に教える