十月十日は小学校の運動会『十月十日は小学校の運動会』
朝一番に花火が鳴ります。そして、拡声器から最大の音量で音楽が鳴り続きます。どこの家でもお弁当作りに大忙しです。我が家も同じでした。
十月十日は、我が家にとっては一つの区切りの日でもありました。屋敷の中には実がたくさんなる柿の木が数本ありました。ぶらぶらと揺れている柿の実は赤く色づいて、とてもおいしそうです。しかし運動会の日までは、母は頑として私たちに柿の実をちぎらさせてくれませんでした。
ある日すぐ上の兄がうまいことをこっそり教えてあげると言いました:兄は私を踏み台に乗せて、柿の枝を私の方に引っ張ってきて、「かじり付いて食べな」と言いました。私は次々とかじって食べました。私はちぎらずに柿の実を食べる方法を兄から教わったのです。
母がそれに気が付き、「今年は変わった鳥が柿を突っついて食べるので困る」と言いました。その時の母は私がしたことを知っていたのだと思います。若い柿は渋が強く、それを食べると便秘になるので、母は運動会の日までは食べさせなかったのだということをずっと後になってから知りました。
次に運動会と言えば思い出すのは、枝豆です。昔は大豆は未熟なうちに、鞘のまま茹でて食べることはあまりありませんでした。熟した大豆の種は、豆腐、油、味噌、黄な粉等にしました。未熟なうちに食す枝豆は贅沢品でしたので、我が家では十月十日の運動会の日にだけ、栗と一緒に茹でて食べました。
強かった母のことも運動会にちなんで思い出されます。昔の親は子供に対して絶対的な存在でした。今どきの親はもっと強くなって欲しいと思います。
"The tenth of October is the field day of the elementary school"
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