IT(サービス)産業の立上がり方フェアトレーディング話のついでに、途上国においてIT産業が発展するにはどうしたらよいか。まず、明治の殖産興業ほどでなくても、第2次世界大戦後の日本のコンピューター産業育成物語が参考になる。立石泰則著「覇者の誤算 日米コンピュータ戦争の40年」講談社文庫はドキュメンタリーで話が長いが、要は巨人IBMから、日立やNEC、富士通をどうやって保護するかが書かれた物語だ。
IT産業といっても、拙者の頭の中にあるのはコンピュータよりはITサービス(システム開発、業務代行や運用アウトソーシング)産業。今さら国産コンピュータを途上国が作る必要はさらさらない。それは絶対優位?比較優位?でも今作っている国に任せればよい。一方のITサービス業は頭脳勝負の知識産業に聞こえる御仁もいるかもしれないが、産業に関わっている大抵の人が認識しているとおり、基本的に労働集約型である。もちろん、それではいけないから、ソフトウェア工場とか、もっと生産性向上、品質向上を目指そうという動きはある。それは脇に置いて、日本国内でも多くの個人事業主がいることからも分かるとおり、仕事をうまく持ってくることさえできれば、必要最小限の投資でアウトプットが出せる。これは途上国向きの産業といえる。
ただし、安定した電力供給と太いネットワーク回線がインフラとして必要で、あとは、必要最少限の英語とITスキルを有する労働力供給があること。つまり大学等の教育。
さて、大問題のニーズはどこにあるか。マクロ的には先進国より賃金が安いから、コンピュータや電子機器を設計開発するよりは単純だから比較優位もあるし、国外にニーズを求めるということになろうか。それでも、そもそも個別のニーズとスキルマッチングの問題とかコミュニケーションの問題とか信用の問題とかいろいろあるだろう。後日あらためて、少し広く考えてみたい。
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