授業をサボって「神様パワーをください」
「はい、あげます」
あの強烈なジャケットを見たのは確か17歳の夏だったか。
多感な音楽少年だった僕は元春のキャッチーなビートに踊り、
同い年の尾崎豊の感性に心酔し、
出たばかりのGauchoの難解な気持よさに挑んでいた。
音楽の持つ無限の力。
その力は言葉と旋律に乗ってからだに入ってくる。
そして、何か新しい回路を作ってくれる。
人は、その新たな回路によってプラス思考になったり、
いろんなことを深く理解できるようになったり、
思い出と明日をつなげたりできるようになるのだと思う。
忌野清志郎というミュージシャンは
誰もが持っているせつない思い出
誰もが持っている愛しい感情
誰もが持っている後悔や懺悔
誰もが持っている元気な自分
そんなあれやこれやを極めてシンプルに描いてみせる達人だったと思う。
17歳の僕はもちろん
RCサクセションの繊細でスイートな世界にすぐにやられてしまった。
聴くだけでは飽き足らず、コピーバンドをやったりも。
たくさん演奏したけれど、最初にやったのは「トランジスタラジオ」。
ギターとドラムとベースとピアノで最初のコードを「バーン」と出す。
おお、バンドってこんなに気持いいのか。
今につながるそんな根源的な経験もこの曲だったと思う。
歌詞の通り授業をサボって他の学校の文化祭に出演しそこの先生に補導されたのも懐かしい。
清志郎58歳。
まだまだ歌い足りなかったと思う。
僕らもまだまだ彼の歌を聴きたかった。
叶わないお話だけれど、
どれか一曲共演させてやるといわれたら、僕ならこの曲だ。
「スローバラード」
http://www.youtube.com/watch?v=qVbv0gEO70s
心よりご冥福をお祈りいたします。
-合掌-
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