夏に聴きたいクラシック ~シベリウスの交響曲第6番~暑い!うだるような暑さです。ままとわりつく暑さです。
昨日、出張で福岡・大阪とまわり東京に帰ってきました。
「もうどこに行っても日本中暑い!」これが実感です。。
博多駅の新幹線ホームで西日を背にしてのぞみ号の車内清掃を待っているときの、ジリジリとまるで自分がローストチキンになってオープンで焼かれているような熱気。
その記憶が、いまだに背中と首筋に残っています。
せめて夏は、涼しくなる音楽を聴いて、少しでも快適に過ごしたいものです。
そこで・・・シベリウスの交響曲
森と湖の国フィンランドの国民的作曲家シベリウスは、7曲の交響曲を残しました。
第1番、第2番は民族の血がたぎるような熱い音楽です。荒涼とした大地が広がる風景とその地に根付いて生きる人々の魂の激しい燃焼が聞こえる音楽でした。
第3番になると、その熱い人々の思いは薄らぎ、幽玄の田園風景と土着的な踊りが聞えます。
しかし第4番になると、シベリウスは一気に精神世界へ突入してし、謎に満ちた内省の世界をさまようような音楽になります。
第5番は一変してとても穏やかな気分に満ちた音楽です。ゆったり流れる時間と北欧の自然の大きさを感じます。そしてどこか祝典的な気分すらする曲です。
そして第6番と第7番。この2曲はほぼ同時に作曲が進められたといいます。どちらも北欧の幻想の国に迷い込んだような、そして厳しい自然の中で育まれた人間の崇高な精神が感じられるような音楽です。なんだか小難しい音楽のように書いてしまいましたが、決してどこにも近づきにくい雰囲気はなく、構えず自然体で臨めば、大自然の風景を眺めるように心の中にすーっと入ってくる音楽です。
シベリウスの交響曲は、そのどれもが珠玉の名曲ですが、私はここ数年、第6番の虜になっています。
冒頭のヴァイオリンを中心とした弦楽で奏される、あの繊細かつ清澄な響きを耳にしたとたん、確実に体感温度は2度は下がるでしょう。
一分ほどして現れる木管のソロや、そしてホルンの響き・・・せせらぎを間近に眺めるような弦楽の性急な刻み、その下に存在する大きく清らかな潮流・・・。
「シベリウスの音楽には、もはや人は存在しない。ただそこには厳しいフィンランドの自然の営みが広がっているだけだ。」そう解説した人がいました。
確かにその解釈もうなづけるような、一見とりとめもない展開が続くように思えます。
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