マーラー交響曲第5番はなぜこんなに人気があるのか?

「作曲家は交響曲第5番を作るときは、みんなベートーヴェンを意識して力作になるからどれも名曲になるんだよ」

そう言っていたのは、私の親父です。
大正生まれだった親父たちの世代は、クラシック音楽といえば、それはほぼベートーヴェンを中心とした音楽のことだったようです。

確かにベートーヴェン以降の交響曲第5番は名曲ぞろい。
チャイコフスキー、ブルックナー、マーラー、ヴォーン・ウイリアムス、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ、アーノルド・・・第5番がその人のベストの交響曲かどうかは多少評価が別れるかもしれないけれど、どの曲も大変聴きごたえのある相当な力作であることには間違いありません。

残念なことにブラームスとシューマンは第4番で終わりになってしまいました。
特にベートーヴェンを意識していたブラームスが、もし第5番を完成していたら・・・なんて想像するだけでも楽しいですね。

で、今日はその中でも、私が特に大好きなマーラーの交響曲第5番。
とにかく、聴きどころ満載の交響曲なのです。

ちょっと余談ですが、1980年代あたりからの海外の一流オーケストラの来日公演で、取り上げられた曲としては、最もプログラムにたくさん載った曲ではないでしょうか?
これは正確な統計ではありません。あくまで勘。ただ多少でも来日オケの公演のプログラムに興味を持ってる人なら「ふむふむ、そうかもしれないねえ・・・」とうなづいていただけるのでは?(どなたか正確なデータがあれば教えていただきたいものです)

マーラーの音楽の魅力は・・・
耽美的なメロディ、狂おしいまでの感情のうねり、むせ返るようなロマンチシズム・・・
そして全編対位法の連続というか、絶えず複数の旋律がいろいろな楽器で交錯していて、それが一筋縄ではない人間の内面を描いているように音楽が進行していくところ・・・
オーケストレーションが巧みで、特に管楽器のソロが登場したときの面白さ・・・
思いつくままに挙げてみても、こんなに魅力が満載です。

「大地の歌」と未完の第10番も含めて、どのマーラーの交響曲を聴いてみても、そういった魅力を味わうことはできますが、これらの要素をちょうど程よく効果的にわかりやすく聴くことができるのがこの第5交響曲なのではないか、だから「よっしゃ、うちのオケのエエとこ聴かせたろじゃないの」的な来日公演で取り上げられることも多いのではないかと。
演奏時間も65分~70分ちょっとと、マーラーの交響曲の中では中程度の長さです。

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音楽
2008/07/11




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