「髻塚不首尾一件始末」読了

「髻塚(もとどりづか)不首尾一件始末」、半次捕物控、佐藤雅美

時代小説(江戸)、捕り物?の連作短編集です。

主人公は、岡っ引きの親分で、正義感やチャンバラではなく、”真面目で悩める中間管理職”的な役柄です。

腐れ縁の剣豪浪人の愛嬌ある傍若無人ぶりと、主人公との掛け合いが楽しいです。

・土地を買った武家と、証文付きで借りていた医師(とその出入りの藩)が、地権を巡って争い、双方とも用心棒を出してきます。
用心棒達はなあなあで争いを長引かせますが、真剣勝負せざるを得なくなります。
近くで小火が起きた時に、用心棒達は医師の家を取り壊してしまい、無事決着します。

・浪人や町人が、ケチな商人への腹いせに酒に似せた水をお祝いに送ります。
商人は武家にそれを持ち込み、水と分かって大恥をかいて、奉行所に訴え出ます。
周囲は収めようと努力しますが、武家が商人と言い争って手打ちにしてしまいます。

・植木屋が後始末の掃除をすると、火消しが掃除の仕事を取るなと難癖を付けます。
主人公が仲裁に入りますが、職人たちと火消したちの争いが大きくなります。
火消しの頭は髷を切って奉納し、周囲からお布施を取ろうとしますが、奉行所の目にとまり怒られます。

などなど。

謎解きや探索よりも、淡々と時代考証?的に世の中の話が、ユーモア交えて語られるのが楽しいです。

同心(上司)から面倒な仕事を頼まれても、厄介な仲裁があっても、義務+ユーモア+反骨で対応していきます。

読後感: おもしろくてGOODです。

 

時代小説 | 書籍・雑誌
2010/03/11




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