失踪日記「失踪日記」 吾妻ひでお著 イーストプレス刊を読んだ。
仕事に追われての失踪からホームレス生活と帰宅、そして再びの失踪とガテン生活が、あのかわいらしい丸っこい線の絵で語られます。一見悲惨な生活をしている自分を笑い飛ばす視線で書かれていますので笑えますが、一方、死や寒さやとともに不可解な社会構造により職を得るなど胸を突く真実もあります。実体験の重みです。
愚問ながら私が聞きたいのは、寒さや餓えや雨に苦しみながら、それを簡単に解決できるおうちへ帰ると言う選択をなぜしなかったのか、というところ。
警察に保護されて、家族が迎えに来れば帰るのだから、何か帰るきっかけが必要なの?
この本の中で、私にとって何よりも衝撃だったのは、書き下ろしの『アルコール病棟』
幻覚を絵で語ることのできる作者ならではのものです。当事者が表現する技術を持った人である場合はすごいですね。
「今夜、すべてのバーで」と並ぶ日本アル中カルチャーに誇れるものになるのではないかと思われます。
『街を歩く』の中で突然中島らもさんのことにふれた文章がでてきます。やはり同じアルコール依存の既往があるとこうとで注目されていたのでしょうか??
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