貧困家庭の急増 金融経済情勢の悪化が家計を直撃する今、修学中の子どもを抱えて貧困にさらされる家庭が急速に増えています。
特にパート収入が中心の家庭や、アルバイト等で授業料を払う高校生にとっては、高校中退を余儀なくされたり、進学を断念せざるを得ないなど、経済的理由から修学の機会が奪われかねない状況にあります。
文科省の調査では、家計の困窮から授業料が減免された公立高校の生徒の数は2006年度に全国で22万4385人に上り、生徒総数の9.4%を占めています。
これは1996年度には10万9662人で3.4%であったので、この10年で2倍以上に増えている計算になります。
また公立高校だけでなく、経済的理由による授業料減免の対象となっている私立高等学校の生徒数は、2007年度に約17万1千人で、私立高校全生徒数の15.5%に上っています。
なお経済的理由によって授業料減免を行う私立高校に対し、全ての都道府県が補助を実施しており、その総額は平成19年度で約258億円となっています。
しかし残念ながら、国庫補助に関しては、私学助成の中の「授業料減免事業等支援特別経費」という名目で、19年度でたったの5億5千万円しか予算がないというのが現状です。
貧困世帯の高校生は、クラブ活動や学校行事に参加できない場合が多かったり、家庭の経済的事情からアルバイトを余儀なくされ、必要以上のエネルギーを費やす精神的ダメージも大きく、学習はもちろん学校生活への意欲がそがれ、高校中退の要因の一つになっています。
埼玉県の例では、入学した同級生が卒業時には半数が中退してしまう「中退多発校」というものがいくつかあります。友人も次々に辞めるため中退への抵抗が少ないのです。しかしあっさり中退して、社会に出た後に、想像以上の現実の厳しさに、中退を非常に後悔するパターンが多いとのことです。
貧困からの学力低下、そして中途退学と、学歴が求められるこの現代社会を「高卒」の資格もないまま、不安定な雇用、不安定な生活で多くの若者が途方にくれています。
このように経済的な問題を原因とした、高校生の中退が増加している中で、やはり奨学金制度の果たす役割は大きいと思います。
昭和18年度に創設された奨学金事業は、大学生については現在、日本学生支援機構で実施しており,優れた学生などで経済的理由により修学に困難がある者に対し,奨学金を貸与しています。
平成18年度までの64年間において,奨学金の貸与を受けた奨学生の総数は約814万人,貸与総額は約8兆2932億円に達しており、平成19年度においては、事業全体で約114万人(対前年度比約5万人増)の学生に対して,約
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