協議に関する報告:先住民族の権利に関する国連特別報告者

  今年の国連人権理事会に提出された、「先住民族の人権状況と基本的自由に関する国連特別報告者」であるジェームズ・アナヤ(James Anaya)氏の報告書は、主要テーマとして「協議を行う義務」について取り上げている。[1]
 「協議」はグアテマラをはじめとして、中南米の先住民族運動においても非常に大きな課題となってきているので、ここでこの報告書の内容について少し整理する。
 報告書の全57項のうち、第36項から第57項までがこのテーマに費やされている。
36.国家は、先住民族に影響を与える決定について、先住民族に協議を行わなくてはならないという義務を適切に履行していない。適切な協議の欠如が先住民族との対立的な状況を引き起こしている。
<法的基盤>
38.「先住民族の権利に関する国際連合宣言」では次のように記されている。
「国家は先住民族に影響を及ぼし得る立法的または行政的措置を採択し、実施する前に、彼/女らの自由で事前の情報に基づく合意を得るため、その代表機関を通じて、当該の先住民族と誠実に協議し、協力する」
39.同様に国際労働機関の第169号条約においても、先住民族に影響を及ぼしうる計画やプロジェクトに際して、合意を得るために、誠実な協議を行うことを求めている。
40.国連の人種差別撤廃委員会も各国の政府に、先住民族に対する協議を行うように要請している。この他、米州人権裁判所も、米州人権条約に基づいて、協議を行う義務を明確にしている。
41.協議を行うという義務は、先住民族の自己決定権という根源的な権利、また民主主義そして人民主権に関連する原則から派生するものである。自己決定の権利は、先住民族が自らの権利を全的に行使するためには不可欠のものである。
 先住民族に影響を与える恐れのある決定のプロセスに際して、先住民族と協議を行うという国家の義務は、決定プロセスから排除されてきた歴史的なパターンに幕を引くものである。またこの先、先住民族に対して重要な決定が押しつけられないようにするものであり、先住民族の人びとが、その文化とともにこれまで根付いてきた土地での、異なる民族としての生活を繁栄させていくことを可能にするものである。
42.国家の決定が、先住民族の特有の利益に影響を与える場合には、先住民族の異なる文化的・歴史的特質に基づき、

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先住民族 | 経済・政治・国際
2009/10/21




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