迷走している?「百鬼夜翔 霧が惑う暗夜」人間社会にまぎれて暮らす妖怪たちを描くシリーズの最終章・中巻です。
「百鬼夜翔 霧が惑う暗夜」著:友野詳&グループSNE/絵:あるまじろう(角川スニーカー文庫 2004.12.28)
魔霧発生の中心とみられる富士山に集結したバロウズ側の妖怪たち。
洋大は迷いを抱えながらも山頂を目指します。
前巻もですが、重複が多くて話の焦点がぼけている気がします。
統一感がなく、行き当たりばったりに見えます。
アクションシーンはそれなりに楽しめましたが、理由が間抜けに見えて今一つです。
妖怪と人間のあり方という大きな視点から、洋大やひかりの個人の事情レベルに焦点が移っています。
主役級の妖怪が霧を広げる側へ協力する原因となる出来事がみんな似ているのは、投げやりな感じがします。
避難した人としてない人がいる理由も不明でご都合主義に感じます。
ひかりに対するバロウズ側の対応が友人による説得というのも違和感があります。
妖力で洗脳されているのではなく素であの行動なのでしょうか。
洋大の説得シーンは、良かったです。
でもそのために、律子も含めて暴れている者たちがよけいに薄っぺらに見えてしまい、だれた印象を受けました。
妖怪大決戦にならなかったのは良かったです。
でも、この話が最終話である意味が分かりません。
このまま進んで事件が解決しても、なにも終わりも始まりもしない気がします。
洋大の三角関係の清算くらいはできそうですが・・・。
重複部分などを削ってまとめれば、それなりに面白くなりそうなだけに残念です。
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