女の咲顔(えがお)


5月25日放送のNHK大河ドラマ「篤姫」の 一シ-ン。篤姫が将軍の側室と語る場面。お志賀の方の咲顔(えがお)が将軍のお気に入りとかで、常に笑みを絶やさず話しをする鶴田真由さんの演技が光っていた。

鶴田真由さんは俳優でありながら現在横浜で開催中のTICAD(アフリカ開発会議)の親善大使としてスーダン、ケニヤなどへも出かけて立派に任務を全うされている魅力的な女性。冒頭の写真は政府公報のもので朝日新聞に掲載されたものから引用させていただいたがその笑みには万人を幸せにするような力があるように思われる。

柳田国男氏がこの女性の笑みについて興味のある随筆を書いている。「子供が誕生した際地方によっては高盛りの飯を炊いてお祝いをするらしいが女の子の場合はご飯の両横に指や箸の先でつついて二つの穴をあけたらしい。こうしておくと大きくなってからその児の頬にエクボが出来ていわゆる愛嬌良しになる。その児が美人だろうが不美人だろうが関係なく女性のエクボ、ホホエミはそれだけで美しいというもの、エクボが愛される理由はそれが憎しみの防御になり愛の誘因にもなるからと。{「女の咲顔」1943年「新女苑」掲載}

手元の古語辞典に依れば「ゑむ」には「笑む」と「咲む」の二つの漢字が当てられている。
エクボに醸し出される微笑にふさわしい言葉を選ぶとすれば後者の「咲む」かも知れない。何故かというと柳田氏の解説では「中国ではエムとワラフの区別がつかぬ為両者が混同されて使われていてエミを恰もワラヒの未完なるもののように思われていた。「栗がエム」という場合刺のある外皮が割れて、中の実が割れること、ワラフは恐らく割るという語から岐れて出たもの。従い口を大きく開けて笑えば場合によっては優しい気持ちが伴わない、従って笑われる相手のあるときは不快の感を与える、一方エムにはいかなる場合もそう言うことがない。ワラヒには必ず声があり、エミには声がない」とか。

上記の随筆を解説の長谷川政春は次の様に見事に纏めておられるのでここに付記すると「エミには悪意も声もなくて目で見るものであり、ワラヒには悪意

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May 31, 2008




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