この町で・・新井満

ペンクラブの会合が四国松山で開かれたとき作家であり作曲家でもある新井満さんは中村松山市長からこの詩を何とか歌に出来ないかと要請され一晩で作曲した。それがCDになり、彼はこれを松山市に寄贈して感謝されたという心温まる話しを聞いた。

「 戀をして結婚して母になったこの町でお婆ちゃんになって死にたい」

元になったこの詩は松山市が言葉の街おこし運動の一環として広く全国募集した多くの詩の中から偶々松山在住のカツラアヤコさんと言う女性が応募し松山市長賞を獲得したもので市庁舎の壁に貼ってあったらしい。街おこし運動にふさわしい誠に郷土愛に満ちみちた素晴らしい詩だ。たった一行のこの詩にカツラアヤコさんと言う女性の幸せな生き様、今や故郷となった松山に対する限りない愛情がほのぼのと伝わってくる。俳句の街松山への最高の献辞にもなっている。

以下 新井満さんが作曲し歌っているこの歌をご紹介する。

この町でーー作曲 新井満

この町で 生まれ
この町で 育ち
この町で 出会いました
あなたと この町で

この町で 恋し
この町で 結ばれ
この町で お母さんに 
なりました この町で

あなたのすぐ側に いつも私
私のすぐ側に いつもあなた

この町で いつか
おばあちゃんに なりたい
おじいちゃんになった あなたと
歩いて ゆきたい

(間奏)

坂の上に広がる 青い空
白い雲が一つ 浮かんでいる
あの雲を追いかけ 夢を追いかけて
喜びも 悲しみも
あなたと この町で

この町で いつか
おばあちゃんに なりたい
おじいちゃんに なったあなたと
歩いて ゆきたい

この町で いつか
おじいちゃんに なりたい
おばあちゃんに なったあなたと
歩いて ゆきたい

いつまでも 好きなあなたと
歩いて ゆきたい


カツラアヤコさんの原詩がこのように見事にふくらんでいる・・・作家である新井満さんの作詩に対する情熱は「千の風」で一躍有名になったが、彼が持っている優しさが今回も実に見事に生かされた歌だ。「般若心経」「青春の詩」「イマジン」「老子」「啄木」など彼の一連の作品に又新しいページが加えられた。

Sep 10, 2007




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