「全体主義」というユートピア――伊藤計劃『ハーモニー』(早川書房、2009年)

[ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)] ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

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・伊藤計劃『ハーモニー』(早川書房、2009年)が今年度の日本SF大賞に選出された。非常に喜ばしいことであるが、同時にこの優れた作家さんが既に今年の3月に亡くなってしまったことが残念でならない。私見では『ハーモニー』が優れている点は、オーウェル『1984年』や、ハクスレー『すばらしき新世界』の所謂アンチ・ユートピア(ディストピア)のモチーフを用いながらも、オーウェルやハクスレーで曖昧にされた問いを先鋭化したことにあるように思う。その問いとは「人は全体主義の社会でも幸福に生きていけるのではないか」というものに他ならない。

・『ハーモニー』の世界は、ほとんどの「病

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政治思想・社会思想 | ハンナ・アーレント | ニュース
2009/12/07



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