強く優しく、チェンライチェンライ(2002年12月3日)
「この人達は、最も困難なグループなのです。国のあらゆるサービスは受けられず、土地を所有することさえ許されていません。そもそも国籍がないのです。」
コモル・ケムトン基金のミラーアーツグループのリーダー、デンさんは、美しい眉を雲らせた。チェンライから山道を車で1時間、タイ、ビルマ、ラオスの国境に近いバンジャラのコミュニティーの豚小屋の前だった。一坪ほどの木の柵で囲っただけのスペースで、それでも大小3匹の豚はのんびりとした目を私たちに向けてくれた。豚小屋の臭気を別にすれば、あたりは緑濃く、大気は透明で、気持ち良い田園なのである。
しかしながら、生活に困窮する山岳民族にとって、女、子供の売買は、手っ取り早い現金収入の道だった。売買された女、子供達は、ゴーゴー・バー等に隣接する食料品店、カラオケ店等で、事実上性的なサービスに就かされるのである。最初、運良く、メードとしてスタートした女も、次はウェイトレス、そして性産業へと、若干の収入増を望めば、落ち行く先は決まっている。一昔前間では、麻薬中毒の家庭も多かったのである。
グループは行政機関、福祉施設、コミュニティー、諸団体と連携しながら、バンジャラ,バンヤフー、バンアプラ及びバンアルジャ、マエヤオの5カ所で、ILOのトラフィッキングプロジェクトに従事している。期間は2001年の8月16日から2002年の12月31日までの16.5ヶ月で、ILOのIPECから32,826ドルの資金提供を受けている。
活動はまず、意識改革(awareness raising)という,最も困難で,忍耐と情熱を必要とするところから始める。コミュニティーの人たちに,女性、児童売買の何が,どうして問題なのか、それに代わるどんな選択肢があるのか、といったことについての理解をしてもらうのである。長い間虐げられ、誰からも援助の手が差し伸べられることもなく、極端な貧窮の中で,ようやく生き伸びてきた人たちなのである。特に、女、子供を売る側の男達は頑固である。それで、通常,プロジェクトティームは,女達から
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