カブでお遍路17![]()
宿では歩きのお遍路三人と一緒になった。一人は75才くらいの男性。残る二人は50才代の御夫婦だ。夕飯を共にしながら、一日何キロ歩けるかという話が始まった。75才の方は20kmがいいところだとおっしゃったが、御夫婦のほうは30kmはいけるとおっしゃる。こちらはエンジンつきの乗り物で移動している身なので大きなことは言えないが、日本史上に残る軍隊の高速移動の記録を持ち出してケムに捲いた。歴史上名高い水攻めで清水宗晴を討ち取った豊臣秀吉の軍勢が、近くまで毛利の本隊が迫っていること、さらに織田信長が本能寺の変で倒れたことを知って撤収した際には、一日で赤穂の近辺まで後退している。マラソンでもそうで、抜くときには相手に「とうてい追いつけない」と思わせる程のスピードで抜け、という鉄則がある。でないと、また追いつかれるからだ。一流のマラソン選手が30km地点でスパートをかける時には100mを13秒台で駈けぬけていると聞く。一時間半以上走った時点でなおそのスピードを出せる脚力には仰天するしかない。因に秀吉の軍勢は直線距離でも60kmを、軍隊の装備を持ちながらも駈けぬけたことになる。昔の人は凄かったという話をする訳ではないが、驚異的な脚力なのである。
部屋に戻ってテレビで明日の天気を確認。愛媛県下全域、雨と強風という予報が出た。素晴らしい。ここまで来た以上、その悪条件を素直に受け入れて、そのまっただ中に突っ込んでいくしかないではないか。翌朝、出発前に岬と金剛福寺へ行った。岬の公園にはジョン万次郎の巨大な銅像が立っていた。ジョン万次郎はこの近くの宇佐の港を出て嵐に遭遇、鳥島に漂着して数カ月を暮らす内、アメリカの捕鯨船に発見されて救助された。彼に関して興味ある事実が書いてある本が最近出版されている。「The great wave -gilded age misfits,japanese eccentrics,and the opening of old Japan」 Christpher Benfey Random House 邦訳も出ている。「白鯨」の著者のメルヴィルがナンタケットの港を出港したのと、ジョン万次
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