レモンの木と雀たち またまた我が家のレモンの木について。今まで気がつかなかったのだが、どうやらレモンの木は雀たちのねぐらになっているらしい。
以前から日が落ちる頃になるとやたらと雀たちが飛来して、騒がしいことには気がついていたのだが、せいぜい夕食にでも来たのかというぐらいに思っていた。そばにはナナカマドと山椒も育っていたのでそれらにたかる虫をあさっているかと想像していた。
それが日が暮れてからたまたまレモンのそばを通りかかったとき、少し後れるように数羽の雀が、あわてて飛び立っていったので不思議に思った。それも一度だけでなく、二度三度とあったのでついに、雀はレモンの木をねぐらにしていると確信できたのであった。飛び立つタイミングが遅れるのは、そこに落ち着いてしまっていたからだろう。飛来してくる数からすると、もっと多くの雀が隠れているような気もする。
そんなことがわかったら、なんだかとても幸せな気持ちになってきた。レモンの木は家の裏口のドアのすぐ脇にあり、出入りするときには常に頭がかすめる。また、すぐ下には柴犬の〝てん〟もいる。そんな環境でも、ねぐらにしてくれるのかと思うと嬉しいものだ。
そして、一昨年辺りまでは、葉が茂るたびにアゲハの幼虫たちに食べられていたレモンの葉が、去年今年とほとんど食われていないことに思い当たった。アゲハはよくレモンに飛んでくるが、幼虫がいないので不思議に思っていたのだ。幼虫は雀たちの格好の朝飯になっているのかも知れない。雀とレモンの木に、相互扶助の関係ができあがっているようで楽しい。
そればかりか想像までが広がってくる。こんな寒い地方に育つレモンなので、冬が終わる頃には葉の半分近くがチリヂリになって落ちてしまうのだが、雀たちがねぐらにしてくれると、彼らの温もりでレモンも暖かい冬を過ごせるのではないかと期待してしまうのである。
初夏の頃、親指の先ほどだったレモンも、今では一人前の大きさに近づいてきた。もうすぐ収穫だと思うと嬉しくなってくる今日この頃である。
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