びこ

11月8日、日曜日、滋賀県竜王町は晴天。やまびこ作業所による“第11回やまびこまつり”。上質なウールのように整然と刈り込まれた芝生がにおう、妹背の里。

その日、まつりが終了しスタッフの撤収作業が完了するまで、秋にしてはやや興奮気味なおてんとさんが、会場にあたたかな陽気を供給し続けていた。

特設ステージでは、ゴスペルグループ“SPIRITUAL  VOICES”の歌声がまつりを締めくくる。神を賛美し、生命を悦ぶ歌。男女6つの声が重なって、ステンドグラスを編んでいく。丁寧に丁寧に磨かれた色鮮やかな歌声が、まつりに訪れたひとびとの間を縫って、駆けめぐり、ほどいてはつむいで、その場、そのときが、ひとつの事実になっていく。

ショーガイのひとが、手ぇあげてやみくもな踊りを踊ってる。ステージのいちばん前の3人掛けのイスに、大きく舌ぁ出して寝っ転がってる子がいる。メガネかけた子連れのパパがじっと歌を聴いている。野球のユニフォームの小学生とボーダーTの小学生が並んで観てる。男がいる女がいるジジババが子どもがいる。フツーもショーガイも一緒んなって、神をたたえるゴスペルに包み込まれている。

「Make a joyful noise~」ステージから歌声が広がる。ステージ裏の芝生では、おかあさんと女の子がてんつくとボール投げをしている。女の子が投げたボールは芝生を2度3度打って、力なくお母さんの手に届く。「夢は~今も~巡りて~忘れ難き故郷~」ボールはおかあさんと女の子の間を、何度も行ったりきたりする。あたたかい秋の木漏れ日を浴びて。

2009/11/09




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