「急変貌する韓国(3)」

5月28日卓話要旨
前韓国国立慶尚大学 招聘教授 新井 宏氏


韓国では、この1年の間に実にさまざまな事が起こりました。ウォンが大暴落し、日本円に対しては半分にまでなったことはご存じのとおりですし、直近の1週間を見ても、盧武鉉前大統領の自殺、北朝鮮の核実験ととんでもないことが起こっています。
 盧武鉉政権が誕生したのは2003年のことでした。韓国は先進国と後進国の両方の側面を持っている国で、私どもから見ると驚くような行動に出ることがありますが、盧武鉉大統領はまさに後進国のメンタリティーを持った人で、先進国部分の汚さを批判することで一気に大統領まで駆け上がりました。しかし、経済に強いわけでもなかったため、韓国経済はとたんに行き詰まり、彼を支える若いスタッフたちは現実世界の中で次々と汚職にまみれていきました。
 一気に支持率が下落した彼が勝負手として打ったのが、日本叩きです。韓国では日本叩きをすればすぐに支持率が上昇しますが、行き過ぎた日本叩きは韓国の先進国としての側面を呼び覚まし、支持率は再び下落します。ほかにも、韓国は出生率や大学進学率などで先進国的な数値を示していますが、その中で、盧武鉉政権下では離婚や自殺、独居など社会的な問題が一気に噴出しました。
 ウォン大暴落の原因が、盧武鉉大統領の後進国的な政治形態であったことは間違いありません。米国が急速に金利を下げた時、韓国だけは金利を上げたので世界中が驚いたのですが、これは明らかに金利政策の失敗でした。革新系の政権ゆえにインフレに耐えることができず、不動産バブルを避けようとして金利を上げたのですが、本来弱くなるはずのウォンが維持されてしまい、世界不況の中で金利を下げざるをえなくなって、わずか数カ月でウォンは大暴落したのです。
 その結果、貿易収支が赤字に転落して経常収支も赤字になり、対外資産や外貨準備高が一気に減少したのですが、経常利益を赤字にしている要因の一つには、異常なまでの留学熱があります。米国への留学生は日本の倍以上もいるのですが、これは人口比からすると考えられない数字です。工業はどうかというと、相変わらず典型的

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2009/06/17



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