「日本の森林の現状と将来―21世紀の循環型社会への対応」

4月30日卓話要旨
日本紙通商株式会社 特別顧問 竹上 八郎氏


日本には3645万ヘクタールの国土があります。これを用途別に見ると、農地が13%、牧草地が2%、森林地が70%、その他15%と、森林地が大半を占めていることが分かります。ちなみにアメリカは国土の面積で比較すると日本の25倍ありますが、森林地だけで見ると10倍と、その差が縮まります。また、アメリカと同程度の国土を持つ中国は森林が13%しかありません、森林地としては日本の7倍程度です。
 森林は世界中にありますが、豊かな森林があるのは南半球・北半球ともに緯度30度±5度のベルト地帯で、中でも日本は最も条件のいいところに位置しています。日本の森林は天然林が50%、人工林が40%、その他が10%で、所有者別に見ると国有林が30%、民有林が70%となっています。また、日本の森林の特徴はよく管理されていることです。面積ではアメリカの10分の1しかないのに、材積は5分の1となっていますので、いかに密度が高いかお分かりいただけると思います。
 日本の森林蓄積はこの40年間、年率2~3%で成長しています。黙っていても毎年それだけ財産が増えるのですから、昔から山主さんに大金持ちが多かったこともうなずけると思いますが、現在は少し事情が違います。森林産業は山から木を伐り出し、製材して初めて経済活動として認められるのですが、現在日本で消費されている木材のうち、国産の材木は4分の1にすぎません。日本の森林は戦後50年の間に随分荒廃してしまったのです。
 終戦当時、エネルギー不足に陥った日本は、石炭をどんどん掘り、山には炭鉱で杭として使うためにカラマツが植えられました。しかし、その後燃料革命が起こり、石炭の需要が急速に減って、農家も里山の木を使うことはなくなり、山も里山も荒廃が目立つようになりました。そこで、林野庁は針葉樹を植えれば永久に住宅の材料として使えるだろうと考え、奥山・里山・平地林を問わず、全てに針葉樹を植えるという政策を取ったのですが、実際にそれらが使えるようになったときにはアメリカやカナダから来た外材に価格競争で負けてしまいまし

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2009/05/27



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