ズ33 ズッコケ三人組の神様体験

第33巻。96年7月刊です。
もう十年以上も前のことですが、96年に「神様体験」とくれば誰もがああと思ったはずです。地下鉄に毒が撒かれヒゲもじゃ教祖ら一味がお縄になった翌年です。考現学的興味や諷刺衝動に駆られた人がどのチャンネルや誌面にもいた頃ですから、ズッコケまであれか、と受けとられたことでしょう。あれ、というのは宗教とか狂信のことです。現代の諸問題はすべからく信仰とカルトの問題であるべしってな風潮だったのです。今は「市場経済」の語に置き換わってしまいましたが。

で、内容です。想像したほど浮世の騒ぎを反映したものではありませんでした。三人組が地下教団に潜入するとか、あるいは教団を設立して蓄財と謀略に励むとか、そういうことは一切ありません。
秋祭りのお話です。花山駅前商店会が、花山八幡神社のお祭りに合わせた客寄せイベントとして、手づくりおみこしコンテストを催すと決めるところから始まります。ハカセのアイデアを、八百屋の長男ハチベエが父親に提案したのです。賞金は十万円。三人組のいる六年一組の有志も参加することになります。八幡神社は隣町にあるので、花山第二小学校の子らは一度もおみこしをかついだことがなく、はじめてのおみこしというわけです。一方、花山八幡に大昔から伝わり戦前に絶えていた「稚児舞い」の奉納が、氏子総代の呼びかけで復活することになります。古いフィルムが見つかり、男の子らが剣を持って踊る、神楽のようなその振り付けがわかったのです。この稚児舞いの演者の候補にハチベエも加わることになり、隣町の老人が指導する練習に参加するようになります。と、学校でのおみこし作りとハチベエの練習とが並行して進むのですが、妙なことが起こります。ハチベエの頭がよくなるのです。商店会事務所でちらっと見ただけの、おみこしコンテスト参加団体リストをさらさらと暗誦したりします。そして、なんと漢字テストで満点をとるのです。ハチベエのくせに。ここで、一つの噂話がまことしやかに語られます。それは、戦前稚児舞いが中止となったいきさつを巡る噂です。稚児舞いを踊る子の体に神様が入り、ときにそのまま出ていかなくなるというのです。憑く

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ズッコケ | 書籍・雑誌
2009/02/24




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