牡丹亭 至高の芸域

人に勧められて、銀座に映画を見に行った。

ドキュメンタリーと、舞台を撮影した二部構成。

「牡丹亭」

主演:坂東玉三郎

はっきり言おう。

これは今年最大の出会い、ハプニングだった。

すごい、すご過ぎる。

中国の古典演劇、昆劇の名作を、

日本歌舞伎界の女形の代名詞ともいえる坂東玉三郎が

国境を越えて、その魂を演じきった。

昆劇の故郷、中国は蘇州にて、全編中国語の台詞、歌曲をもって、

そこにあったのは、しかし古典ではなかった。

なんというのだろう、

とても、とても、表現できない。

これは衝撃だ!

時間と、空間を越えて、刹那の、そして永遠の、

魂そのもの。

いったいこの人は、なんというものを表現しているのだろう。

とても現実とは思えない。

おそらく現地中国の人にとっても、これは凄まじい衝撃だっただろう。

自身の文化でありながら、あまり省みられずにあった歴史を、

外国人であるいち舞台人が、

今ここにあるエネルギィーとして、

その身の内に新たな生命を生み出してしまったのである。

少し前、テレビの特集で玉三郎の姿を見て、おお、と思ったが、

まさかここまでの存在であるとは思い至らなかった。

不覚。

これはなんとしても実物に会いに行かねばならないだろう。

いやぁ、ほんと、興奮してます。

歌舞伎座の近く、東銀座の東劇にて、今月10日までの上映です。

映画・テレビ
2009/07/02




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