私が畑仕事をするようななった訳

今住んでいる家に引っ越してきたのは、もう十数年前でしょうか。
斡旋してくれた不動産屋が、「このあたりの畑ならただで貸してくれますよ」と。
早速、我が家をL字型に囲んでいる空き地を、こっそり掘って見ました。すると、出るわ出るわ、木の根、草の根、あらゆる根っこが小さなスコップの進入を阻みます。
「こりゃ、だめだ。とても手に負えない」あっさり諦めました。

引っ越したのが早春、空き地は不動産屋がきれいに草刈してありました。
やがて、土筆が顔を出し、その後いっせいにいろんな草が芽吹き始めました。
夏になると、ススキが青々と繁り、二階建ての家が屋根しか見えないほどになりました。
秋にはススキが穂を出して、風にそよぐさまは、それはきれいでした。
冬になり、ススキもほかの草も枯れてしまうと、「こんなところに火でも付いたら大変だ」
心配になり、役所を通して持ち主に刈り取ってもらうと、上の草木を刈り、一応耕運機をかけてくれました。
ある日会社から帰ったら、わが奥方が、
「畑を借りましたから、挨拶にいってきてください」
「……」一瞬のどにつかえるものを感じましたが、「使わなかったら、またあのススキが原になる」そんな脅迫観念も働いて、畑を作ることになったのです。
最初は、鍬と鋤、スコップだけの手作業。
なにせ勤め人ですから、私が畑仕事出来るのは、休みの日だけ。鍬を入れると出るわ出るわ、茅の根、スギナの根、木の根、なれない手で、ひとうね作るのに一日、ということは一週間にひとうねです。次の週にまたひとうね、ひと月で3、4うね出来る頃には、最初のうねには草が青々と生えていました。
「何つくってんの」
「草つくってます」
そんな会話もありましたが、結構楽しいものです。出来そこないのような収穫ばかりでも、
「自分で作ったものはいいね」

2006/06/23




コメント(0)|コメントを書く

カテゴリー一覧
最近のコメント

このブログを友達に教える

コミュニティ | 有名人・芸能人ブログ | ケータイ占い | ケータイ小説 | 掲示板


画面TOP↑


powered by cocolog