ヨーロッパ近代建築の旅近年ヨーロッパを訪れる機会に恵まれ、2005年にイギリス・スペイン、今回イギリス・ベルギー・オランダで都市再開発や歴史的景観保存と修復、新旧のモダニズム建築視察、近代建築や集合住宅など巡って来ました。文化や歴史、宗教や行政、地質や気候、何よりも地震のない世界との違いや建築制度の違いを痛感しながらの訪問でした。
ご案内をいただいた三沢先生が指摘されているように、何といっても、これらの国々の「モダニズム建築」への絶え間無しの志向、新たな模索は研究に値します。アール・ヌーボーから、21世紀のハイテクまで、加えてその各都市の美術館をのぞくことにもなり、私の技術者や住民運動に携わってきた人生や現代の建築の視点を確かめる良い機会になりました。住まいは人権、住む人使う人の目線で、安全・安心の弊害も障害もなく災害にも強い住まい・まち・暮らしづくりに生かして行きたいと考えています。
今回のはじまりは、現代のハイテク、ロンドンでのロジャースとフォスターが特出でした。人造人間キャシャーンを思わせる世界観や和紙と赤杉の菱格子のなかのような世界。しかし、ロイズや30セント・メリー・アクスを見ながらも、その横にあるベルラーヘのオランダ館の玄関ホールに大変な感激を受ける有様でした。構造美とは、使いやすさとは、暮らしや環境にとっていいのだろうかと考えます。クイーンズガーデン(ケンジントン公園)での、小さなリスや鳥たちのささやきが聞こえてくるようでした。
次に、住まい・まち・暮らしと広場です。ケンブリッジでのトリニティ・カレッジ中庭やブルッセルの市庁前広場(グラン・プラス)、オランダのヒルベルサム市庁舎の中庭や前池、フォンデル小学校の校庭や教室など、その空間の有様と使い方です。人間の営みにとって必要な空間とは、考えさせられます。
三つ目には、多くの集合住宅と施設建築における、光と風・機能と空間のつながりをひとつひとつもっと大事に扱っていくことを考えさせられました。デ・ダヘラード集合住宅、デ・クラークの住棟群、アイヘン・ハールの集合住宅キーフフーク集合住宅の全面道路や中庭に対する開口部の使い方やコーナー収め、オープン・エア・スクール、子供の家や母の家などのそれぞれの機能と周りの空間、オルタ邸の蔓草の曲線・個々の家具・ステンドグラスの天窓、シュレーダー邸の個人の独立性と機能、空間のつながりなど多くの収穫を得られたツアーでした。
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