フランスの1:25 000地形図国土全域をカバーしていて、かつ市中で容易に入手できる最大縮尺の地形図が、1:25 000(2万5千分の1)という国は数多い。中でもフランスはこの縮尺を、汎用という名の漠然とした用途ではなく、旅やレジャーといった具体的な需要に応じられる地図へと特化させた国の一つだ。(写真は歴代の1:25 000。左からセリ・ブルー(ニース 1982年)、TOP25(パリ 1993年)、TOP25(コルシカ島モンテ・ドーロ 2004年))
発行元である国土地理院IGN Institut Géographique National(IGN)の意思は、図郭の切り方に強く現れている。通常、1:25 000の図郭というのは、1:50 000を4分割したものになる。測量成果から基本図(たとえば1:25 000)を完成させ、それを縮小編集する形で小縮尺図(1:50 000)を作成するという手順からすれば、こうするのが合理的だ。しかし、フランスでは、両者の対応関係が限定的になっている。都市や活動圏ができるだけ1枚に収まるように、自由な図郭設定が進められてきたからだ。
少々煩雑になるが、まず基準となる1:50 000の体系を説明しておこう。1:50 000の図郭は東西0.40gr、南北0.20grの範囲だ(grはグラードと読む。下注参照)。図番は東西をローマ数字、南北をアラビア数字の組合せで表わしていて、パリ起点の西経9gr(ブルターニュ半島沖を通る子午線)に左辺を接する図郭をIとして東へ順に振り、北緯57grに上辺を接する図郭を1として南へ順に振っていく。これにより、例えばパリParis図幅の図番は東へ23、南へ14のXXIII-14となる。後にセリ・オランジュSérie Orangeの名称で折図にする際に、アラビア数字の4桁表記に改めて2314としている。
注:グラードは、フランスが提唱した10進法による角度の単位で、直角の1/100を1grとする。1度≒1.11grとなる。メートル法は当初、北極か
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