オーストリアの1:25 000と1:200 000地形図
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1:25 000地形図表紙
(左)旧図 バートイシュル
1994年修正
(右)新図 エッチャー 2008年版
オーストリアの地形図体系で長らく不可解だったのは、国土の3/4が山岳地帯であるにもかかわらず、1:50 000が最大縮尺という点だった。日本や西欧主要国と同じように1:25 000は発行されているのだが、なんとそれは1:50 000の単純な拡大版、いわゆる「でか字」バージョンに過ぎないのだ。
旧図の場合、縦長の1:50 000図郭を上下に2分して、両面に印刷してあり、凡例や説明文を含めて老眼でも支障のない大きさになっている。10年ほど前に現地を旅して1:50 000で山野を歩こうとしたところ、描写が細かすぎて野外では見づらいことに気づいた。試しにこの拡大版1:25 000を使ってみると、確かに細部の地形までしっかり読み取れる。改めて存在意義を認識したのと同時に、2倍に拡大しても表現が粗いと思わせないところに、原図の精密さを実感した。
とはいえ、縮尺が大きくなればなるほど、微細な地形が無理なく表現できるし、隣国スイスのそれを見ても、山岳表現には圧倒的な存在感が出る。本来の1:25 000で迫力のある絵を見たいという想いは消えない。新図への切替えの話を耳にしたとき、もしかすると1:25 000にもオリジナルの編集図が登場か、と期待を抱かせたのだが、そうではなかった。残念ながら旧図と同じ拡大版で、今度は、やや横長となった1:50 000の一図郭を左右に二分割したものが1図幅になった。そしてこれをさらに上下に分け、それぞれを表裏に配して両面刷りとしている。
しかし、かつては1:25 000の測量図が存在した。測量局の資料によれば、
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