第四十五回記念吉例顔見世 昼の部

今回の顔見世は、「仮名手本忠臣蔵」を通しで観ることができます。

昼の部は

大序 鶴ヶ丘社頭兜改めの場

三段目 足利館門前進物の場、同松の間刃傷の場

四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場、同表門城明渡しの場

浄瑠璃 道行旅路の花

題名に「仮名」とあるのは、「真名」に対しての「仮名」であり、つまりは史実ではなく虚構ですよという意味もあるそうです。

もともとは、元禄14(1701)年に浅野内匠頭が吉良上野介に斬りかかったことに端を発し、翌15年に赤穂浪士たちが亡君の仇討ちを決行したという歴史的事実ですが、この事件を題材として1784年に人形浄瑠璃として発表されたのが「仮名手本忠臣蔵」でした。

江戸時代において敵討ちは違法とされていたので、時代や場所や名前を変えて、あくまでも虚構として上演されていたようです。

しかし、観ているお客さんはそんな事情はすべて承知の上で、大星由良之助は大石内蔵助のことだなとか、高師直は吉良上野介のことだなと置き換えながら、怒ったり笑ったり泣いたりしながら観劇していたのでしょう。

さて、大序は一連の事件の伏線の部分にあたりますが、この演目が人形浄瑠璃からきたものであるということを感じさせてくれる素敵な演出となっています。

三段目では、もともと桃井若狭之助に向かっていた高師直のいびりの矛先が、塩冶判官に向かうことになります。

「お家断絶」をちらつかせながらの師直の罵倒に、必死に耐えながら、しかし武士の誇りをズタズタに傷つけられた塩冶判官がついに刃傷に及ぶ緊迫した場面です。

四段目は、その塩冶判官の切腹と城の明け渡しです。

慣例により、この幕は始まると30分間入場することができません。

「焼香場」と呼ばれ、役者も観客も、その場にいる全ての人が、厳粛な雰囲気の中、塩冶判官の切腹を見届けることになります。

由良之助の到着を待ちわびる塩冶判官、主君存命のうちにと必死に駆けつける由良之助、その姿は涙を誘います。

道行は、そういった主君大事の場に、恋人との逢瀬のため居合わせることのできなかった早野勘平が、そのことを悔いながら恋人お軽とともに旅をする場面が舞踊として描かれています。

四段目や道行はこれまでにも観たことがありますが、とくに道行は、通しで観ると勘平の後

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舞台 | 赤りんごの雑記
2009/10/12




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