陽春花形歌舞伎 「雷神不動北山櫻」不動明王、鳴神上人、早雲王子、粂寺弾正、安倍清行の五役を、市川海老蔵さんが演じます。
「雷神不動北山櫻」というのは通し狂言としてのタイトルで、歌舞伎十八番として知られている「毛抜」「鳴神」「不動」はこの狂言の中の一幕ということになります。
「毛抜」や「鳴神」はこれまでに何度も観ている演目ですが、通しで観ると、なるほどこういうつながりがあったのかとおもしろく感じられます。
今回は、海老蔵さんが五役を演じ分けたり、幕が開くと普段の歌舞伎ではあまりないことがあって嬉しかったり、一階の特別席に座っているとちょっといいことがあったりと、海老蔵さんのお客さんに対するサービスが満載です。
「毛抜」「鳴神」のおもしろさは言うまでもありませんが、その他の場面、とくに朱雀門王子最期の場の立回りはたいへんな迫力でした。
また、登場人物たちも個性豊かで、もともと「毛抜」の粂寺弾正は大好きなキャラクターなのですが、今回、安倍清行ものらりくらりとしていてなかなか良い味を出しているなあと好きになりました。
海老蔵さんが演じているからなおさらでしょうか。
早雲王子の悪人ぶりや、鳴神上人の真面目さとのギャップもいいのかもしれません。
海老蔵さんは出突っ張りで、早変りあり立回りあり、男に迫ったり女に迫ったり(笑)。
善人も悪人も演じ分けていて、なんというか、全く妥協せずに全身全霊をこの舞台に捧げているようなそんな印象を受けました。
カッコイイです、海老蔵さん。
何回でも観たい! と思うような興奮する舞台でした。
(4/5観劇)
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