「野田地図 第14回公演 パイパー」野田秀樹作・演出。
ダイモス…松たか子、フォボス…宮沢りえ、ワタナベ…橋爪功、キム…大倉孝二、ビオラン…北村有起哉、ゲネラール…野田秀樹、ガウイ…田中哲司、フィシコ…小松和重、マトリョーシカ…佐藤江梨子、パイパー…コンドルズ
1000年後の火星を描いたお芝居。
数値化される「幸せ」を受け入れる人々を見て、わたしは自分の感覚をどこまで信じられるだろうか、ということを考えた。
例えば、野菜をめぐる問題。
食べるための植物を野菜というのだから摂取するのは当然だという自分の感覚を、あるいは、野菜を食べることを生きたものを食べる行為として忌み嫌う自分の感覚を、絶対だと信じられるのか。
例えば、人間が生きるためにすることをめぐる問題。
生きるために、幸せになるために人間に許されるのはどこまでか。
誰が決めるのか。
幸せを幸せと感じるその感覚は正しいのか。
右手と、それを止める左手と、どちらを信じたらよいのか。
そう考えていくと、なんだか頭の中がごちゃごちゃになってくる。
ただ一つぼんやりとわかるのは、世界を目に見える形で決め付けていく行為は無意味なのだろうということだ。
鎖骨に埋められたおはじきだってそう。
死後おはじきが残らないことは、自分という存在が残らないということとは違う。
人間は、そんなものがなくても希望を持ち続けて生きられる生き物なんじゃないかな。
自分の感覚や、目には見えないけどそこにあるモノなんかを、大切にしていきたいなぁと思った。
役者陣は、豪華な上に大変すばらしかったです。
言葉もありません。
幸せなひと時でした。
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