中国語の四声のようなものが、日本語についても、思っているよりあるのではなかろうか、と考えた。

「橋」と「箸」の例のように音が複数あるのではない場合、例えば「き」一音についても、意味により発声が違ってきているのが実のところではなかろうか。

次の例文を見てみよう。

これをキにする。

通常このは同音異義語として、文脈で判断するしかないとされる。

ケースA.インテリア・デザイナーが、内装の材質をあれこれ考えている。
ケースB.株のトレードで、損切りのタイミングを取り損ねている。
ケースC.洗濯をしても、袖の内側の小さな染みが取れない。

漢字を用いれば、一発で分かる。
A.は木だし、B.は期だし、C.は気と書けば、意味はすぐ通ると思う。

で、この場合、発音が一緒かというと、明確ではないものの、A.>B.>C.の順でキを強く発音するのではなかろうか。

別の例を挙げれば、酢と素。酢のほうが高く強く発音すると思う。

こういうのが、四声に似ている気がするのである。

言葉の手帖
2009/07/09




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