続・たまゆら(番外編3)

ヒマなので極楽紳士録のつづきです。きょうは娑婆で気象予報士を長くやったという浦島達志さんのお話です。浦島さんとは、きのう家の前で初めてお会いしたんです。ちょっと太りすぎ、そんな体格の、そこまで云えば皆さん、あっ、あの人ね、ってすぐ分かると思うんですけど…。(^_-)-☆

 どっかでお見掛けしたと思ったら、やっぱり民放のお天気番組なんです。けっこうお話が面白いんで、主婦に人気があったんですよね。浦島さん、こちらへ移ってもやはり気象が気になるらしいんですが、娑婆と違ってここではあまり変化がないんで、チョッと物足りないんですって。

 たとえば、天からものが降る話。娑婆では普通は雨か雪、あられか雹と相場が決まっている。でもここではそういうものはまず降らない。むかしアメリカにリプレーとかいうおじさんがいて、珍しい話を沢山集めて来て「信じようと信じまいと」という本を書いた。

 これが大当たりをとり、一躍億万長者になった。この人の本に、無色透明のお馴染みの雨ではなくって、黒い雨だの、赤い雨など変り種の雨が降ったことが書いてあるんですって。でも、一番面白かったのは、水滴でなくカエルやなにか、いま正確には覚えていないんですけれど、そんな小動物が降ったことだってあるんだって。あたしだってケッコウ長く生きたつもりだけれど、そんなもの、一度だって見たことはないわ。というと浦島さん、そりゃあ、私だってそんあもの見たこと、ありませんよ。そう云った。予報士の浦島さんだって、あたしと同んなじなんだ。

 でもねえ、こちらでは散華といって、キレイなお花が一度に沢山降ることがあるんですって。浦島さんが仰った。そりゃあ私だってまだ見てはいなけれど、ここに居ればそのうち、キッと見られると思う。だからまいにちぼくだって楽しみにしているんだ。あなただって、見たいでしょ。そうも云っておられた。そりゃあ、あたしだって見たいわよ。でもキレイなんだろうなぁ、天から色とりどりの花びらが次から次と雪のように舞い降りてきたら。そのときって、パラパラって降るのかしら。それともどかっとまとめて降るのかしら。

 そうそう、あたしのおばあちゃんが死んだとき、お経を読んだお坊さんが、お帰りになるとき、蓮の花びらの形をして、キレイに彩色された厚紙の花を幾枚か下さったっけ。で、それ、仏壇のところに散らしておいたのね。まだあるかしら、あれ。泰雄のことだから、まさか捨てたりはしないだろうけれど…。   (つづく)

Jun 5, 2009




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