百人一首 式子内親王 その二結び 「新古今前後」-(前述・折口全集第十六巻) の論評より抜粋 「式子内親王」の御歌には、当時の流行に従ってそれなりに優れたものがある。 独特の静かな女らしく柔らかなものも沢山ある。 歌の上だけでみると、素直なものを作られて居るので分らないがこの御方には 少し御性格の変わられた所があるらしい。 内親王は父帝(後白河天皇)からも愛せられて、大炊御門院という御殿を譲り 受けて居られる。 つまり後院(ごいん)である。 以仁王も内親王の弟宮で あらせられる。 関東方面と関係がおありになったのかも知れない。 橘兼仲等の陰謀事件にも坐して居られて、どうも我々が歌の上で想像申し上げて いる御方とは違う。 京都に於ける政治上のの一つの勢力になって居られたらしい。 文学上の才能と政治上のとは一つでないが、内親王の御歌に就いては、こういう
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