寒波の中の帰郷

 先週末に切符は入手していた。三泊の往復だと周遊扱いになって安い(それに他にもレンタカー利用料が安いなどの特典もあるけど、説明の文面をよく読んでいない)。座席指定なので、寝坊さえしなければ、慌てることなく出かけられるし、自由席の席を確保するため寒風の中、並んで待つ必要もない。

 でも、心配性なので午前中に季語随筆を書き上げて昼前には出かけた。慌しい中での出発で、バッグに詰め込むものも当日の朝、あれこれ詰め込めるだけ詰め込む。衣類は勿論だが、パソコンを収めるので、結構、嵩張るし重くなる。しかも、本を三冊ほど。

 バスとか待合の間に読む新書を読みかけの分と併せて二冊。単行本は村上春樹の『海辺のカフカ』。上・下巻を持っていこうかと思ったけど、上巻だけにとどめる。残りは帰京してからの楽しみだ。

 東京駅には出発の一時間以上前に着いてしまった。これなら自由席の列に並んで待つ余裕だってある。でも、席は予約されているので、まあ、東京駅の新幹線の改札口で人を待つようなふりをして(?)新書を読みふける。

 読んでいるのは車中で読みかけの小山慶太著の「肖像画の中の科学者」である。個々の科学者に割く文章は短いが、逸話が豊富だし、意外な文献を教えてくれるので、この本の中で知った本をいつか読みたい、などと発展していくかもしれない。

 本のタイトルをメモしておくと、たとえば『元禄御畳奉行の日記』(神坂次郎、中公新書)である。朝日文左衛門という名の尾張徳川家の家臣・役人(侍だが、要するに今風に言うと高級官僚みたいなもの)の赤裸々な私生活が綴られている。

 地方(町)へ行くと地元の人間に接待漬けとなる。酒、女、博打など道楽。当時の世相風俗も縷々。きっと、今の官庁の役人も接待漬けの毎日なのだろう。でも、仮に日記を書いていたとしても、読めるのは今世紀末か来世紀か…。今の時代の本当の現実などあからさまには世に出せないだろうし。

 他に、イギリスにも17世紀に膨大な量の秘密の日記を綴っていた人が居て、(一部は出ていたが)1970年代に全貌が明らかになったのだとか。それを紹介する本が臼田昭著の『ピープス氏の秘められた日記』(岩波新書)である。

 余談はこれくらいにして、さて、時間が来て列車に乗り込んだ。24日ということで、指定席は満杯かと思ったが、自由席も含め、多少は空き席もあった。我輩は三人席の通路側。窓からの景色は眺められないが他の二人は若い二人連れの女性だったので、まあいいか、である。

 バッグも上の棚に仕舞い、駅の構内で買ったお土産の「ひよこ」入りの紙袋を足元に置いて、さて、村上春樹の本を手に。でも、隣の女性たちがカバンから何かを取り出して、簡

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日記・コラム・つぶやき
2005/12/25




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