色即是空のこと

般若心経と鏡

「色即是空」 色すなわちこれ空なり 
 般若心経のなかのもっともよく知られている一節です。
 
 色は儚ハカナい、花のいのちは短くて、とか
 色事はむなしい、この世はまぼろし、とか よくききます。
 
 まじめな本の中にも「色には実体がない」と書かれています。
 ほんとうはどうなのでしょう?

 全文をみてみましょう、

「色不異空 空不異色 色即是空 空即是色」、
 色は空と異ならず、空も色と異ならず 色即ち空なり、空すなわち色なり。

 「色」と「空」の関係が述べられています。
 たとえば、「あなた」と「鏡に映ったあなた」との関係に似ています。

 「鏡に映ったあなた」は「あなた」と異ならず
 「あなた」は「鏡に映ったあなた」と異ならず
 「鏡に映ったあなた」は「あなた」即ち「あなた」であり、
 「あなた」はすなわち「鏡に映ったあなた」なのです。
 
 あなたはガラス越しならわたしを見ることができますが、
 鏡の後ろにいるわたしを見ることはできません。鏡に映っているのは
 あなた自身でです。

 もちろん本物の「あなた」と「鏡に映ったあなた」はべつのものです。
「色」と「空」もべつのものなのです。

「色即是空なり、空即是色なり、色是色なり、空即空なり」と
 道元禅師は正法眼蔵のなかで述べられています。これは
「あなたは鏡に映っているが、あなたは(鏡の中のあなたではなく)あなた自身である」
 ということです。

「色即是空」の理解にもいろいろ有ろうとおもえますが、

「色不異空 空不異色 色即是空 空即是色」の中の一節として
 理解されることが大切とおもいます。

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(h200209追補)

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哲学・宗教
2005/10/10




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