サービスは私を弄ぶ第三十八回モーニング・カップ国際バドミントン大会(台湾)に出場して、私はすこし神経症になった。六十歳男子甲組単の決勝で世界一のChaisak・Thongdejsri選手(タイ)にドライブ・サービスをぶっつけられたのである。
一発もスマッシュを打てないでいる。試合をした気になれずにいる。彼がドライブ・サービスでくることは分かっている。それでいてやられる。
私はドライブ・サービスがきたらスマッシュにもっていこうと待ち受ける。それも束の間、シャトルが肩の高さにくる。どんどんくる。たちまち処理に困る。打てないだろう。
仕方なくロング・リターンで返すのである。すると今度は切れ味の鋭いカットが飛んでくる。ドライブ・サービスを注意しているとショート・サービスがくるが、後ろへ伸ばせば強烈なカットとフェントの利いたクリアーがくる。ネットへ返すしかない。
するとフェイントをかけてネットに置き換えすから始末が悪い。自由にさせてくれない。じつに頭がいい。ドライブ・サービスで崩して、先手を取ると、ラリーを続けないで終わらせるのである。
バドミントンにならない。これが彼の戦法だった。世界にはいろいろなバドミントンがある。これからはサービス一発で仕留めるテニスのようなバドミントンを考えなければいけないのである。そう思わせてくれるのはThongdejsri選手のせいである。
サービスは新規則によって約九センチもうえにあがったのである。ドライブ・サービスがしやすくなったのである。今後ともサービスは私を弄ぶのである。
(*二〇〇九年五月二十一日記)
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