「裸の女房」の出版を祝う会は、盛大な会になりそうだ!2006年、3年前のことだ。僕の左膝の軟骨がすり切れてしまって、骨と骨がぶつかり、痛くて歩けなくなっていた。
それでもありがたいことに、河出書房新社からお声がかかり、「薔薇族の人びと その素顔と舞台裏」(本体2000円)を出すことができた。その後、すぐに九天社からも依頼があって、「薔薇族よ永遠に 薔薇族編集長35年の闘い」(本体1900円)と、2冊も、膝の痛みと闘いながら出すことができて、喜んでいたら、幻冬舎から、以前出した文春ネスコの本を文庫本にしてくれるという。
「薔薇族編集長」(本体571円)、ズバリのタイトルだ。
3冊も続けて本を出すことができたので、イベント好きの僕はうずうずして、膝が痛くて歩けないというのに、2006年の8月23日、京王プラザホテルで出版記念会を開いてしまった。
シャンソン歌手の今里哲さん、在日韓国人でゲイという人で、歌は抜群に上手な人だった。岐阜に住んでいる方なので、関西方面で活躍されている。今里さんの歌は、心に響く歌だった。
僕は、車いすに乗っての出席だったが、100名を越す友人、知人が集まってくれて盛会だった。歌手のクミコさんも駆けつけてくれた。
それから1週間後には、東京医大の整形外科に入院、人工膝を入れる手術を受けた。
丁度、本が出た後に入院してしまったために宣伝活動ができなかったので、残念ながらあまりいい売れ行きではなかったのでは。
九天社発行の「薔薇よ永遠に」は、朝日新聞が書評欄で取り上げてくれたにもかかわらず、九天社が倒産してしまった。
それから早いもので3年もの月日が流れている。
その後、僕は怠けていた訳ではなく、ブログの原稿はせっせと書きまくっていたし、亡くなった先妻の舞踏家、ミカのことをずっと書き続けていた。
100年に一度と言われる未曾有の大不況、世の中、いっぺんに変わってしまって、すべての産業が落ち込み、出版業界も、ネットの普及と、不況が重なって大変な事態に追い込まれている。「裸の女房」も2社で出版することが決まっていたのに、資金繰りがつかないということでお流れに。
やっと彩流社が引き受けてくれて、原稿用紙に書いた僕の原稿が、ワープロで打たれてゲラ刷りが出てきたときには、涙があふれてくる思いだった。
本が形になって来ると、また、僕の病気がむくむくと。こんな時代に出版記念会を開く人なんて滅多にいるものではないだろう。それも銀座のキャバレー「白いばら」で。
好きなことをやるのだから、ひとつも苦にはならないが、何から何まで、僕ひとりでやらなければならない。
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