剥き出しの電灯

昨晩は、友人の家に泊まりに行っていた。
仕事のストレスが溜まり、友人に話を聞いて欲しくて、押し掛けてしまった。
その友人は、引越したばかりで、挨拶がまだだったこともある。
平日で、翌日(今日)仕事なのにもかかわらず、嫌な顔もせずに泊めてくれた。


思っていたよりもしっかりとした作りのマンションと部屋で少し驚いたが、リビングに入ったときに、ギョッとした。
天井から、笠の無い黒い剥き出しの電灯がぶら下がっていたからだ。
電灯は、筒状のものを折り曲げて球形に近い形にしたものだった。


弟は自分の部屋で亡くなった。
その部屋の天井の電灯は、何故か長い間、カバーが着いていなかった。
なぜ着けないのか、聞いたことはあったはずだが、理由は思い出せない。
友人の家で見たのとは形が違い、筒状かそれを折り曲げたものが、天井に貼り付いた形だったが、私はとっさに、弟の部屋の天井を思い出した。

弟は、部屋に練炭を焚いてはいたが、書類には、死因は縊死と書いてあった。
私が弟の部屋に入ったときには、すでにひもは下に置いてあり...私は、それが何に使われたか、最初は気づかなかったのだが...つまり、どこにかかっていたのか、今も知らない。
両親には、発見当時の状況を一度も聞いていない。
彼らの心を乱すようなことは、絶対にしたくない。
だから、これからも、彼らが望まない限りは、その話は絶対にしないつもりだ。


私は実家に帰ったとき、弟の居ない部屋の天井を見上げ、どこにひもがかかっていたのだろうと想像した。
見当たるのは、カバーが外され、剥き出しになった電灯やその金具だけだった...


彼が言うには、買い物に行った際に、中身は買ったが、セットの笠をレジのベルトコンベアー?に乗せ忘れてしまったそうで、つまりは買いそびれてしまい、まだそのままなのだそうだ。


私は気持ちが悪くなり、友人に、気持ちが悪いからそれは止めてくれ、と言った。
友人は、何のことだか解らなかっただろう。
私も、説明することはできなかった。
だから、できるだけ、そちらの方向に目や意識を向けないようにすることにした。
でも、今でも彼のリビングの、黒い剥き出しの電灯は、目にくっきり焼き付いている。


今は、風邪だかストレスだかで、全般的に体調が良くない。
今日は会社を休み、これから医者に行く予定だ。
気分は相変わらず悪いが、それが体調によるものなのか、心因的なものな

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2009/07/03



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