便利さを提供するサーバーが地球を蝕む

普通、オフィス用のビルというのは土日は休みだから電力使用量も平日と比べてずっと少ないと思っているだろう。ところが私が県庁の管財課にいた時にデータを見て驚いたのだが、実際は平日も土日も目立った差がないのだ。

土日といえども、県庁には普段と同じように出勤して仕事をする人達がいて、その人達がエレベータを使い、部屋の照明をつけ、コピー機を使い、パソコンとプリンタを使えば、ほとんど普段と変わらない電力を消費することになってしまうが、それでも土日の消費電力が下がらない主な原因はこの人達ではない。

その県の本庁舎では省エネのため、平日は夜8時、水曜は夜7時に全館一斉消灯が行われ、照明用の電力を節約していた。空調も冷房は外気温30度以上と決まっており、暖房も同じような決まりがある。古い建物であったため、断熱や空気の流れが良くないこともあり、場所によってはほとんど空調の恩恵にあずかれない場所があり、ガスストーブを焚いたりしてしのいでいたほどだった。

ところがそういう決まりに関わらず年中快適な部屋があった。それはサーバーや通信関係の情報機器が集中して置かれた部屋である。その部屋に行けば専用のエアコンがあり、いつでも快適な温度に保たれており、ファンの音がうるさい点をのぞけば快適だった。
しかし、たとえば1Uのラックマウントサーバーの消費電力は350Wほどである。これは照明器具として使われているインバータ式蛍光灯の約10灯分にあたる。10灯というと、面積では執務室の島二つ分くらい、つまり二つの係が使う電力に相当するといえるだろう。サーバーの場合、さらにラックにファンが付いていたり、モニタやルータなどの周辺機器があり、それを空調で冷やしていたりするから単なる台数倍以上の電力使用量となる。
つまりサーバー数台で一つの課が年中無休・24時間営業で業務を行っているのと同じくらいの電力を消費しているということである。こういった機器の前では照明用電力の節約など、全く焼け石に水なのだ。

我々の便利さを支えている裏にはこんな大量の電力が使われているということなのである。このことについてはもっと理解されるべきである。最近、ようやくそれに関する記事を見つけた。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0712/03/news011.html

いくらCO2削減のために工場や家庭が頑張っても、こういった機器を運用するデータセンターなどオフィス部門での消費が増えれば、ささやかな節約の積み重ねなど一気に吹っ飛んでしまう。
省エネ対策の進んだ日本における最も重要な対策対象はIT部門ではないだろうか。

サーバーなどのIT機器

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2007/12/03




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